心をつなぐ
相続対策は何歳から?
「相続対策なんて 私にはまだ早い。」
そんな言葉を耳にします。
それは40代の人であたり、50代の人であったり、60代の人であったり、
時にはお元気な70代の方も「私にはまだ早い。」とおっしゃられる方もいらっしゃいます。
では、相続対策は何歳から始めるのが良いのでしょうか?
結論から申し上げますと「年齢に関係なく「今」です。」
「え?だって私はまだ30代ですよ。」そんな風におっしゃられる方もいらっしゃるかもしれません。
では、お聞きしますが、「あなたはご自分の寿命をご存じですか?」
私たち人間にはいつか必ず死というものが訪れます。
その時期はご病気などで余命宣告をされない限り誰もわかりません。
あまり考えたくはないことですが、それは もしかしたら1週間後、あるいは明日かもしれません。
残された時間がわからないからこそ、大切な方のために備えておく必要があるのではないでしょうか?
実際のところ、相続対策に「早すぎた」ということはなく、むしろ「遅すぎた」ということの方が多いのが現状です。
具体的な例をあげますと、遺言書を書いていなかったので、遺された奥様とご主人の姉妹の間で自宅マンションの相続争いになり、奥様が住み馴れた自宅から出ていかなくてはいけなくなったケースや相続対策のためにアパートを売ろうと思ったが認知症と診断を受け、売ることが出来なくなってしまったケースなど多々あります。
また節税対策として生前贈与を行ったとしても3年以内に亡くなってしまうとその贈与はなかったことになってしまうというルールもあるので生前贈与をするのであれば早いうちから時間をかけて行う必要があります。
更に不動産の売却をする際にも測量に時間がかかったり、売りたい金額ではすぐには売れないなど予想以上に時間がかかるケースもあります。
このような事例は本当にたくさんあるので、相続対策はできるだけ早くから行うことをお勧めいたします。
【何から始めるのか?】
では、まずは何から始めればいいのでしょうか?
まずは、法廷上の相続人の確定からです。
ご自身の相続人が誰かおわかりですか?
配偶者や子供、これはだれでもすぐにわかるかと思います。
では、親や兄弟は?離婚されていた場合は以前の配偶者や子供はどうなるの?
異母兄弟、異父兄弟、俗にいう腹違いの兄弟は???
まずは、そこをハッキリさせましょう。
そして、次にその方たち以外で あなたの財産を残したい人はいますか?
法廷相続人、そしてその方たち以外に財産を残したい人、
その方たち全員をリストアップして残しておくこと、 次にその全員の顔を思い浮かべてください。
これは とても大切なことです。 相続対策は、その方たちの笑顔を守るために行う対策です。
そのことをしっかり認識してください。 以上が第一段階です。 次は相続財産の確定です。
現金、不動産、貴金属、etc… あなたの財産の一覧を作りましょう。
孫の名義でこっそり積み立てている預金口座はありませんか? 先代から受け継いだのに登記をしていない不動産はありませんか? これらを明らかにしておくこと、これも相続対策のひとつです。
そうなんです。
相続人を明らかにすること、相続財産を明らかにすること、 「明らかにする」ということは相続対策において大切なことです。
まずは、明かにすることから、はじめましょう。
第一段階で、思い浮かべた大切な方たちのために。